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《ヤタガラス〔八咫烏〕の登場及びその出自》
歴史学講座「創世」
歴史研究家
小嶋秋彦
※『日本創世紀』:倭人の来歴と邪馬台国の時代
http://blogs.yahoo.co.jp/matmkanehara/56576795.htmlhttps://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-97848811602
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「ヤタガラス〔八咫烏〕の登場及びその出自」
(1)八咫烏の登場
A 『古事記』:
是(ここ)に亦、
高木大神の命以ちて覚(さと)し白(まを) しけらく、
是(ここ)に亦、
高木大神の命以ちて覚(さと)し白(まを) しけらく、
「天つ神の御子を此れより奥つ方に
莫(な)入り幸(い)でまさしめそ。
荒ぶる神甚多(いとさは)なり。
今、
天(あま)より八咫烏(やたからす)を
遺(つか)はさむ。
故、其の八咫烏引道(みちひ)きてむ。
其の立たむ後(あと)より
遺(つか)はさむ。
故、其の八咫烏引道(みちひ)きてむ。
其の立たむ後(あと)より
幸行(い)でますべし。」
とまをしたまひき。
其の教へて覚(さと)しの隨に、
その八咫烏の後より幸行でませば、
吉野河の河尻に到りましし時~
その八咫烏の後より幸行でませば、
吉野河の河尻に到りましし時~
於是亦 高木大神之命以覺白之 天神御子
自此於奧方莫便入幸 荒神甚多
今自天遣八咫烏 故 其八咫烏引道
從其立後應幸行 故隨其敎覺
從其八咫烏之後幸行者
吉野河之河尻時
自此於奧方莫便入幸 荒神甚多
今自天遣八咫烏 故 其八咫烏引道
從其立後應幸行 故隨其敎覺
從其八咫烏之後幸行者
吉野河之河尻時
B 『日本書紀』:
既(すで)にして皇師(みいくさ)、
中州(うちつくに)に趣かむとす。
而るを山の中嶮絶(さが)しくして、
復行(またい)くべき路無し。
乃ち棲遑(しじま)ひて
既(すで)にして皇師(みいくさ)、
中州(うちつくに)に趣かむとす。
而るを山の中嶮絶(さが)しくして、
復行(またい)くべき路無し。
乃ち棲遑(しじま)ひて
其の跋(ふ)み渉(ゆ)かむ
所を知らず。
時に夢みらく、
天照大神(あまてらすおほみかみ)、
天皇に訓(をし)へまつりて
所を知らず。
時に夢みらく、
天照大神(あまてらすおほみかみ)、
天皇に訓(をし)へまつりて
日(のたま)はく、
「あれ今頭八咫烏を遺す。
以て郷導者(くにのみちびき)
以て郷導者(くにのみちびき)
としたまへ」
とのたまふ。
果して頭八咫烏有りて、
とのたまふ。
果して頭八咫烏有りて、
空より翔(と)び降(くだ)る。
天皇の日はく、
天皇の日はく、
「此の烏の来ること、
自づからに祥(よ)き夢に叶へり。
大きなるかな、赫(さかり)なるかな。
我が皇祖天照大神、
大きなるかな、赫(さかり)なるかな。
我が皇祖天照大神、
以て基業(あまつひつぎ)を
助け成さむと欲せるか」
助け成さむと欲せるか」
とのたまふ。
而山中嶮絶 無復可行之路
乃棲遑不知其所跋渉 時夜夢
天照大神訓于天皇曰 朕今遣頭八咫烏
宜以爲郷導者 果有頭八咫烏 自空翔降
天皇曰 此烏之來 自叶祥夢 大哉 赫矣
我皇祖天照大神 欲以助成基業乎
乃棲遑不知其所跋渉 時夜夢
天照大神訓于天皇曰 朕今遣頭八咫烏
宜以爲郷導者 果有頭八咫烏 自空翔降
天皇曰 此烏之來 自叶祥夢 大哉 赫矣
我皇祖天照大神 欲以助成基業乎
(2)八咫烏の出自※その具体的族類
A 八咫烏神社〔奈良県宇陀郡榛原町高塚〕
http://www.yatagarasujinja.net/
「神道大辞典」
奈良県宇陀郡伊那佐村大字高塚に鎮座。懸社。
祭神鴨建角身命を祀る。
神武天皇中洲征平の時、
http://www.yatagarasujinja.net/
「神道大辞典」
奈良県宇陀郡伊那佐村大字高塚に鎮座。懸社。
祭神鴨建角身命を祀る。
神武天皇中洲征平の時、
この神、八咫烏となって
虚空より翔飛し皇軍を導き奉り功績を建て、
故を以て葛野縣主に封ぜられ、
子孫は葛野または加茂を氏とした。
慶運年中その旧跡に社殿を創立せらる。
蓋し当時は葛野氏人をして
祭祀を掌らしめられたのであらう。
其後も、氏人は毎年参詣するを例とした。
延喜の制小社に列し、
新年の官幣に鍬靭・各一口を加へられる。
例祭日、十月二十日。
虚空より翔飛し皇軍を導き奉り功績を建て、
故を以て葛野縣主に封ぜられ、
子孫は葛野または加茂を氏とした。
慶運年中その旧跡に社殿を創立せらる。
蓋し当時は葛野氏人をして
祭祀を掌らしめられたのであらう。
其後も、氏人は毎年参詣するを例とした。
延喜の制小社に列し、
新年の官幣に鍬靭・各一口を加へられる。
例祭日、十月二十日。
※つまり、八咫烏の本名は「鴨建角身命」
B 山城国風土記逸文
賀茂の建角身命、
神倭石余比古(かむやまといわれひこ)の
御前に立ち坐して、
賀茂の建角身命、
神倭石余比古(かむやまといわれひこ)の
御前に立ち坐して、
大倭の葛木山の峯に宿りまし、
漸に遷りて、
漸に遷りて、
山代の国の岡田の賀茂に至りたまい、
山代河の隨(まま)に下り坐して、
葛野河と賀茂河の会う所に至り坐し(中略)
その川より上り坐して、
久我の国の北の山基(やまもと)に
山代河の隨(まま)に下り坐して、
葛野河と賀茂河の会う所に至り坐し(中略)
その川より上り坐して、
久我の国の北の山基(やまもと)に
定まり坐しき
※つまり建角身命である八咫烏
「大倭の葛木山の峯に宿」っていたのである。
「大倭」とは「大和」で「奈良県」指す。
「大倭の葛木山の峯に宿」っていたのである。
「大倭」とは「大和」で「奈良県」指す。
C 「葛木山」とは(現)金剛山〔
奈良県御所市高天〕
同山近くに「葛木神社」が鎮座している。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E5%89%9B%E5%B1%B1_(%E9%87%91%E5%89%9B%E5%B1%B1%E5%9C%B0)
〇北方〔御所市櫛羅〕に「葛木山」があるが、
当該の山とはみられない。
http://www.enyatotto.com/mountain/kongouzan/kujira/kujira.htm
同山近くに「葛木神社」が鎮座している。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E5%89%9B%E5%B1%B1_(%E9%87%91%E5%89%9B%E5%B1%B1%E5%9C%B0)
〇北方〔御所市櫛羅〕に「葛木山」があるが、
当該の山とはみられない。
http://www.enyatotto.com/mountain/kongouzan/kujira/kujira.htm
〇『日本書紀』雄略天皇紀に
「葛木山」の表記あり。
〇「高天」地区には「高天彦神社」が鎮座する。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%A4%A9%E5%BD%A6%E7%A5%9E%
〇「高天」地区には「高天彦神社」が鎮座する。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%A4%A9%E5%BD%A6%E7%A5%9E%
「高天:タカマ」(Sk.)熱〔太陽を表す〕
tigama
〇また至近の地に「鴨神」との地区があり、
「高鴨神社が」鎮座する。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E9%B4%A8%E7%A5%9E%E7%A4%BE
「高鴨神社が」鎮座する。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E9%B4%A8%E7%A5%9E%E7%A4%BE
奈良県御所市の金剛山東山麓にある神社。
式内社(名神大社)。社格は県社。
京都の賀茂神社(上賀茂神社・下鴨神社)を
始めとする全国のカモ
(鴨・賀茂・加茂)神社の総本社と称する。
祭神:
阿治須岐高日子根命(迦毛之大御神)を
阿治須岐高日子根命(迦毛之大御神)を
主祭神とし、
下照比売命・天稚彦命を配祀する。
下照比売命・天稚彦命を配祀する。
阿治須岐高日子根
アジ・スキ・タ・カ・ヒ・コネ〔ud-šig・du・gen-hu・gen〕
ud〔太陽〕
šig〔高位の〕
du〔行く・来る〕
gen〔行く〕
hu〔鳥〕
gen〔行く〕
語義:鳥が行き来する高天の太陽
udと同じ発音の語にuz〔鳥・鴨〕がある。
アジ・スキ・タ・カ・ヒ・コネ〔ud-šig・du・gen-hu・gen〕
ud〔太陽〕
šig〔高位の〕
du〔行く・来る〕
gen〔行く〕
hu〔鳥〕
gen〔行く〕
語義:鳥が行き来する高天の太陽
udと同じ発音の語にuz〔鳥・鴨〕がある。
「高鴨」とは"高天の太陽"となる。
「鴨神:カモカミ」
(Sk.)gamā-gama 往来<往ってまた来る
〔英語のcome-come〕
これは「太陽」を表す。
1日に日の出(来る)から日没(行く)が、
また次の日に「来て」「行く」の繰り返し
つまり、これも「高鴨」と語義は同じ
「鴨神:カモカミ」
(Sk.)gamā-gama 往来<往ってまた来る
〔英語のcome-come〕
これは「太陽」を表す。
1日に日の出(来る)から日没(行く)が、
また次の日に「来て」「行く」の繰り返し
つまり、これも「高鴨」と語義は同じ
※「高天」「鴨神」のある地域は
太陽〔天照大御神〕信仰の族類がいた。
太陽〔天照大御神〕信仰の族類がいた。
太陽信仰の人々とは
「尾生る人」にして「多氏」であった。
「尾生る人」にして「多氏」であった。
「鴨神」地区は西佐味・東佐味〔御所市〕の
北側に接している。
「佐味」とは「生尾」と同音の語「さぴ」
北側に接している。
「佐味」とは「生尾」と同音の語「さぴ」
「ヤタガラスの語義及びその当該地名」
(1)『古事記』 八咫烏引導きてむ
『古事記』序 大烏吉野に導きき
『古事記』序 大烏吉野に導きき
(2)すなわち、烏の向ひの尋に仰ぎ視て追ふ。
※ヤタガラスには「導く」との役目があった。
(3)「ヤタ」(Sk.多氏の言葉)yudh
戦士、兵、戦闘・合戦
Yudh(Sk.)yuddhacārya 軍師
「ガラス」(Sk.)Kŗş、karşati
導く、引く・引き廻す、
Yudh(Sk.)yuddhacārya 軍師
「ガラス」(Sk.)Kŗş、karşati
導く、引く・引き廻す、
支配する・圧倒する。
※「ヤタガラス」ydh-karşati〔兵を導く〕
※「烏」となった理由
(Sk.)karaţa 烏(鳥)、Kŗş に発音が近似
(4) Kŗş、karşati〔導く、引く〕の別変化
karaşayati(te) 引く、曳く、抑圧する
kara-ya-:「クリヤ:久留野」
久留野峠、久留野町、西久留野町
karaşayati(te) 引く、曳く、抑圧する
kara-ya-:「クリヤ:久留野」
久留野峠、久留野町、西久留野町
〔五條市佐味の南に近い〕
※多氏系族類[尾生る人]は彼等の生活圏に
東征軍が侵入することを防ぐため、
軍兵を組成し、
東征軍が侵入することを防ぐため、
軍兵を組成し、
東方〔大宇陀町・吉野町〕へと
東征軍を引導したのである。
多賀神社[五條市西河内町]
https://yaokami.jp/1290522/ 「タカ」ταξις〔taksis〕部隊、戦列、隊列
東征軍を引導したのである。
多賀神社[五條市西河内町]
https://yaokami.jp/1290522/ 「タカ」ταξις〔taksis〕部隊、戦列、隊列
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